星を墜とすボクに降る、 ましろの雨

発行者: 25.04.2020

若者の「音楽離れ」が進行中か シンママの過酷な生活 9.

小木 石田純一のゴルフを疑問視 二股騒動 園山真希絵氏の現在 機械の少女の初恋ものがたり~藍内友紀『星を墜とすボクに降る、ましろの雨』(ハヤカワ文庫JA)冒頭ページを公開! ビックカメラ Switch抽選を延期 一律10万円 給付辞退も可能

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グローブから滴る雨の残りがなくなったころ、ボクらはまた雨の中に追い出された。  短く二回点滅した施設の照明に急かされて、駆け足で〈トニトゥルス〉の下に戻る。放り出したままだったヘッドフォンと隣に置かれていた〈ライフル〉のケーブルとをセットする。  耳朶の奥に空気が閉じ込められる気配にほっとした途端、肩をつかまれた。ぎょっと振り返る。狙撃開始間際に〈スナイパー〉以外の人間が外にいるはずがない。  神条が、何かを怒鳴っていた。防音機能のあるヘッドフォンに阻まれて聞こえない。  彼は焦れた様子でボクのヘッドフォンを鷲掴みにして、少しだけ浮かせた。髪を一筋一緒につかまれてちょっと痛かったけれど、ボクの手はすでにグローブとケーブルに埋まっていたから任せるしかない。  雨に濡れて黒ずんだ作業着がオイルの匂いと混ざって、彼の煙草の香りを消していた。 「何、どうしたの? 耳潰れるよ」 「出力を五パーセントほど上げた!」彼はボクの耳元で怒鳴った。ヘッドフォンを外されているボクの鼓膜には痛いくらいだ。「照射角のブレがマシになってるはずだ」  たった一段階分のデータで雨の影響を計算してくれたというわけだ。優秀な整備工がいると心強い。  無言で頷くと、神条も大きく頷き返してヘッドフォンをボクの耳に戻した。二度、肩を叩かれる。がんばれとか、しっかりやれって意味だ。  笑って見せたけれど、施設の照明が消えると同時くらいだったから彼に伝わったかどうかはわからない。 『来ます。準備してください』と少し焦った感じの男の声がした。通信系統は整備工の担当だから神条の後輩なのかもしれない。  芝の上に這い蹲って安全装置を外すと、コォーと冷却水が咆え猛る。今日は雨に仕事をとられて拗ねているんだろう。大地を洗う雨音だって聞こえなくなる。  神条がちゃんと施設に戻れたかなんて気にしなかった。もう興味がない。  だって、星が来る。.

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SF小説とライトノベルのはざまで

JALとANA いつまで耐えられるか 4. 出社したい中高年 箕輪氏が苦言 ボクは星だった。  ぽつん、と漆黒の宇宙に取り残されたボクは遠くに、たぶん人間の一生を何万人分つなげたって辿りつけないくらいの遠くに、青く輝く惑星を見つけて歓喜していた。  あの星と一緒になれたら、なんて幸せだろう。あの星をボクの一部にしたなら、どれほど昂揚するだろう。  ボクは孤独を捨てて、その青い星に会いに行こうと決めた。ボクを縛るだけで構ってくれない母星を捨てて、邪魔な衛星たちを押し退けて、ボクは走り出す。  しばらくすると次々に星たちが集まってきて、みんながあの星を目指して競い合った。誰もが、これが命を削る旅だと気付いていたけれど、誰も諦めたりしなかった。  その惑星の美しさは、命を賭けるに足る魅力を持っていたから。  一度の瞬きで、その惑星は目の前に現れた。夢って便利だ、と思ったボクはこれが夢であることを自覚している。  眩い青さを前に、ようやく憧れ続けた星と一つになれるのだ、と感動に震えたとき、一緒に旅をしてきた仲間が深紅に染まって崩れた。  何が起こったのかわからなくて周りを見回す。  青い星のすぐ傍に、緑の芝の塊が浮かんでいた。気紛れに大地を掌ですくい取って宇宙に抛りだしたように小さくて、脆そうだ。  ど、っと光の矢が飛んできた。芝の塊から、いくつもの光が放たれる。仲間の何人かはそれに砕かれて、何人かは身体の半分を失って、それでも青い星に近付こうとしていた。  ボクだって例外じゃない。近くの惑星の重力を借りて加速して、一直線に青い星へと走る。身体のどこかが炎を噴いたけど、気にも留めなかった。  また、光が来た。芝の大地から放たれた閃光がはっきりと見えた。青い星自身に拒まれたわけじゃないことに、少し安堵する。  仲間はどんどん減って、今じゃボクの周りには三人しかいなかった。でも、青い蒼い星はもう眼の前だ。もう誰もボクらを止められない。ようやく一緒になれる。この腕に抱いて、一緒に崩れ去ってしまえる。  そう思ったのに。  光に包まれた。ボクは青い星を抱く質量を、失う。絶望を覚えてもいいはずなのに、ボクは嬉しかった。  だって最後の光は青い星から伸ばされた。青い星は、ボクの最期を抱きしめてくれた。それはボクが、青い星に愛されたってことに他ならない。.

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